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    機器情報管理のコツ

    機器情報管理のコツ

    どのように管理すれば良いかわからない、項目の意味が解らないとお問合せを頂くことがあります。

    よくあるお問い合わせの中からピックアップしてまとめました。

    情報を複数の項目に分割します

    機器情報管理の際には1つの項目に情報を詰め込むのではなく項目ごとに分散管理します。

    1つの項目に情報を詰め込むと以下の様にデメリットが大きくなります。

    • 集計抽出が出来なくなる
    • 検索できなくなる
    • 長文となり項目内に表示されなくなる
    • 情報修正が困難になる
    • システム上、動作不良を引き起こす
    • データベースとして成立しない

    最後の「データベースとして成立しない」に集約されますが、システム化する意味合いが希薄化します。

    具体的な例

    良くない例 一項目に複数の情報を登録する

    機器ID(識別番号)機器名称
    0001 2022/3/1車両 カローラW×B ホワイト トヨタ リース 

    良い例 一項目に1個の情報を登録する(例外あり)

    機器ID機器名称型式メーカー購入日購入分類備考
    0001車両カローラW×Bトヨタ2022/3/1リースホワイト

    良くない例は何故よくないの?

    項目と内容は基本的に1対1にしない限り特定の個人にしか理解できないからです。個人で利用する場合は良いですが他の方にとっては意味のないデータとなりかねません。簡単ですがいくつかデメリットをあげていきます。

    機器ID(識別番号)機器名称
    0001 2022/3/1車両 カローラW×B ホワイト トヨタ リース 

    機器IDにエラーが発生する可能性がある

    機器IDにスペース/が登録されています。このような記号や扱いが不安定な文字列は登録しない方が良いです。
    また、機器IDに意味合いを持たせるのは労力に対して対価が見合わないことがあるので注意が必要です。

    一部の記号はバーコード作成や読み取りの際に誤った動作をする可能性があります。

    項目名称と符合しない

    まず、車もメーカーも全く知らない方が見て判別がつきません。日付も何の日付か不明です。わかる人が見てわかるという管理方法はデータとして成立しないのです。

    データ書式が合わない

    データベースには各項目に対してデータ書式が設定されています。データ書式とはどの様な内容が登録されるかを予め定めておく方式です。例えば数値・日付・文字など様々な書式があります。

    検索性が低下する・集計ができない

    一つの項目に複数の内容を登録すると検索性が低下します。また、特定の項目内容に合わせて集計することが出来なくなります。

    修正・更新が個々にしかできない

    通常一括で修正更新する場合は項目内容を全て対象とします。内容の一部のみを修正更新するには個々に行うしか方法はありません。

    医療機器の項目分類方法がわからない?

    そうは言っても医療機器の分類方法がわからないと対応はできません。

    以下に簡単ですがまとめて行きたいと思います。

    ※当システムにおける項目名称で解説します。他のシステムの場合は項目名が違う可能性があります。

    医療機器の項目分類

    GS-1コード・JANコード・JMDNコード

    これらはシステム固有の項目ではなく定められた規定です。内容はそれぞれの管理機関にお問い合わせください。
    なお、当システムWEBManual内には解説を記載しております。

    ※GS1コードは国際標準 JANコード・JMDNコードは日本国内の基準

    機器グループ

    分類するプルーピングにより自由に分類します。機器名称より上位レベルの項目となります。

    機器名称

    機器の機能や外見により分類します。輸液ポンプ・車両など。機器形式より上位レベルの項目となります。
    ※メーカーや機種に依存しない管理項目となります。

    機器形式

    特定の機種を分類します。カローラなど。

    メーカー

    国内製造販売業者となります。卸売り販売元ではありません。

    製造番号

    機器個体に識別コードとして付与されます。ただし製造番号だけでは機種などは特定できません。
    シリアル番号・製造番号などメーカーにより表記はまちまちです。

    ロット番号

    製造番号は機種個体識別するのに対してロット番号は生産ロット単位の識別です。
    製造番号と同様に機種などは特定できません。主に大量に生産される機種に付与されています。

    購入業者

    ディーラーやECサイトなど最終販売店を分類します。メーカー兼ディーラーというパターンもありますので注意が必要です。

    基本的にメーカーは製造販売元でありディーラーは仕入れ販売元になります。

    機器IDに意味合いを持たせてはいけないのですか?

    いけないことというわけではありません。

    ただし、以下の様な注意点を事前によく検討してから付与することをお勧めします。

    機器IDは後から変更するべきものではない

    機器IDはバーコードなどを貼付している場合があります。途中で機器IDを変更する様なことがあると改めて貼付しなおす必要が発生して時間と労力がかかります。

    管理方法により変わってしまう情報を機器IDに付与しない

    例えばどこの病棟に設置してあるかを表記するとします。

    設置部署が変更になった際はどうするのでしょうか?機器IDを変更してラベルを貼付しなおすのでしょうか?

    ステータスが変更になった際に機器IDに影響のある意味付けはしない方が良いと思われます。

    長文にならない様に注意する必要がある

    例えば特定のコード+購入年月日+病棟名などとします。

    バーコードを作る際に文字数に伴ってバーコードは大きくなります。貼り付ける場所が確保できなかったりバーコードリーダーで読み取れなくなる場合があります。

    基本的にIDは半角英数で10文字以下程度にした方が良いと考えられます。

    また、全ての人が特定のルール通りに機器IDを付与できるとは限りませんのでばらつき有用性が低下します。

    システムではどのように対応できますか?

    当システムでは直接対応はできませんが以下の様にサポートさせていただいております。

    インポートする前に登録方法をご提案させていただき調整をサポートすることは可能です。

    また、実運用開始前であれば仮にインポートした結果をシステム上でご確認いただいてから、一度リセットし再調整したデータを再インポートすることが可能です。

    実運用開始前と限定しているのは運用開始後は修理・点検・貸出などの他の情報と関連付いているためです。
    機器情報をリセットすると関連付けが全て削除されます。